知っておくべきアレルギーのお話

知っておくべきアレルギーのお話

Q&A

小児科

Q1予防接種とアレルギーの関係についてお伺いいたします。
パンデミック宣言以来のコロナご時世で、様々な情報が飛び交うようになりました。そのひとつが予防接種だと思われますが、コロナの予防接種はアナフィラキシーショックを起こしやすいアレルギーを持病を持っている人は予防接種をしてはいけないという、個人的主観の情報を耳にしたことがございます。この関係性は真実なのでしょうか?行政の対策書には一言も書かれた文章を目にしたことがなかったので、疑心暗鬼になって予防接種できずにおります。専門家の真実の答えをお聞かせいただきたいです。

コロナのワクチンは、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息の人が特にコロナワクチンで強いアレルギー反応を起こしやすいことはありません。接種後は過去に強いアレルギー反応をおこしたことのある方は30分間様子をみてから帰宅されるのが良いでしょう。

Q2
  • アレルギー性鼻炎の子供8歳、アレルギー性皮膚炎の子供6歳がおります。症状を抑えるための薬を飲み続けているのですが、服用を止めると症状が出てということが数年続いています。薬の長期服用が、身体に及ぼす影響が心配です。どうお考えでしょうか?
  • 5歳の娘がアレルギー性鼻炎で2年以上薬を飲み続けているのですが、こんなにも子供に飲ませ続けて良いのかなと不安になります。期間などは気にしなくても良いものでしょうか。

あらゆる人に全く副作用がないという薬はありません。しかし、アレルギー性鼻炎用の薬は、長期間使用することを前提として安全性が確認されており、身体に及ぼす影響は少ないといえます。長期間内服している場合には、定期の血液検査の際に副作用チェックを一緒に行うのがよいでしょう。

Q3
  • アトピー体質を持って生まれた子供は離乳食開始時期を遅らせた方が良いのか
  • 離乳食開始時期を遅らせた方が食物アレルギーの発症を予防できるのか

かつては摂取を遅らせた方がアレルギーになりにくと考えられていましたが、最近の研究からは、不必要に離乳食を遅らせない方が良いとされています。 ただし、離乳食で食べた時に症状が出る場合は、すでに食物アレルギーを発症しているので、そのまま離乳食をすすめるのではなくお医者さんと相談しましよう。

Q4腸内環境とアレルギーの関係について

抗菌薬の使用により腸内細菌叢が乱れることでアレルギー疾患が発症しやすくなることが考えられています。抗菌剤が効く細菌感染症に対しては使う必要がでてきますが風邪のような抗菌剤が効かないウイルス感染症には不必要な抗菌剤を乱用しないようにしましょう。

Q5子供が小児喘息です。オノンなどの予防薬を服用していますが、お薬だけでなくどの様なことが発作を起こしにくい体にしてくれるでしょうか。運動は今過敏性大腸炎にもなっており無理そうです。

喘息の原因となっているアレルギー物質が何か調べて、その暴露をへらすことが重要です。子どもの喘息は家庭内のほこり、ダニがアレルギーの原因であることが多いため、部屋の掃除(布団に掃除機をかける、エアコンのフィルターを掃除するなど)が有用です。その他、規則正しい生活が有用とされています。運動は水泳が呼吸機能を鍛えるうえで勧められますが、無理な場合、散歩でもよいので、体を普段から動かすようにしましょう。

Q6食べ物アレルギーを発症したらどこにかかればいいのか

小児では小児科、成人ではアレルギー科、あるいは、皮膚の症状が主なら皮膚科に、口腔内のかゆみといった症状が主なら耳鼻科にご相談ください。

Q7息子は重度の乳アレルギーです。何年か前に皮膚に乳成分がついて蕁麻疹みたいになったことがあるのですが、今後も皮膚についただけでも症状が出るのでしょうか?年齢が大きくなるにつれて少しは改善していくのでしょうか?

重度の乳アレルギーがあるのであれば、皮膚についても蕁麻疹のようになる可能性はあります。乳幼児早期の乳アレルギーは年齢とともに治っていくことが多いですが、年齢が大きくなるにつれ治りにくくなります。研究段階の治療にはなりますが、経口免疫療法というものがあるので、お近くのかかりつけ医にご相談ください。

Q8離乳食で起こる食物アレルギーの症状にはどんなものがありますか?

蕁麻疹、皮膚が赤くなりかゆくなる、嘔吐、下痢、せき込み、ひどい場合には、ぐったりしたり、意識がなくなったりします。

Q9自分(母)と夫(父)ともに蕎麦アレルギーがあります。昨年子どもが産まれましたが、子どもにもアレルギーは出るのでしょうか?将来、蕎麦を食べさせるのが怖いです

両親にアレルギー疾患がない場合より、ある場合の方が、食物アレルギーになる可能性は高くなります。ただ、遺伝的要因に加え、生まれた後の要因もアレルギー疾患の発症には関わるため、親がアレルギーだからといって必ずアレルギーになるわけではありません。また、両親と同じ食べ物に対し、アレルギーになるとは限りません。 初めて蕎麦を摂取させる場合は、極少量だけにして、アレルギー症状がでないかを確認しながら、摂取量をすこしづつ増やしていくことが多いです。食べさせ方についてはかかりつけの先生にご相談ください。

Q10アレルギー完治は難しいのか。また、赤ちゃんの場合、発症予防は何歳までが大切か

アレルギー疾患は疾患によって治りやすいものもあれば治りにくいものもあります。また、原因となっているアレルギー物質の種類によっても治りやすさが異なります。アレルギーを起こしやすい生まれ持っての遺伝的素因は変わらないことから、原因となるアレルギー物質への暴露機会が全くないと症状がでなくなるものもあります。 発症予防に重要となる年齢は、アレルギー疾患の種類などによって異なります。たとえば、卵アレルギーですと離乳食の開始時期、牛乳アレルギーですと新生児期から離乳開始までが重要という報告もあります。

Q11アレルギー体質は遺伝と言われました。(小児科医に。) 今、症状がなくてもいずれなにかでてくるものでしょうか。 今、たまごアレルギーがあり、大きくなると無くなりたまごが食べられるようになることもあると言われていますが、親にアレルギーがあれば諦めたほうが良いのでしょうか。

アレルギー体質は遺伝的要因と環境要因によって決まります。症状がなくてもアレルギー物質への暴露などの環境要因によって将来出てくる場合もありますが、必ず出るものでもありません。乳幼児期に発症した卵アレルギーは3歳までに30%、6歳までに66%の方が食べられる様になります。また、なかなか治らない場合には、研究段階の治療ですが、経口免疫療法が行われる場合もあります。

Q12子供のアレルギー性鼻炎、皮膚炎は成長とともに治まったりするのでしょうか。

適切な治療を行えば症状が改善したり治療できることもあります。かかりつけの先生とご相談ください。

Q132歳になったばかりの子どもが喘息で、夜中寝ていても咳き込みが長時間止まらないことがよくあります。体を起こして水分を取らすと良いと言われて試しましたが、子どもが眠たいのもあってそれを嫌がり、咳き込みが止まりません。このような場合、良い方法対策はありませんか。

夜間のせき込みは、喘息の発作が起きていると思われます。喘息発作を予防するための治療をされた方がよいでしょう。発作予防薬としては飲み薬や吸入薬があります。夜間に起きてしまったせき込みに対しては、水分を取ってくれないとなると、薬を飲ませることは難しいでしょうから、喘息発作を止める吸入薬をお医者さんから処方してもらい、せき込んだら吸入するのがよいでしょう。

Q14アトピー性皮膚炎とアレルギーの関係性について 今1ヶ月の息子を育てています。アトピー性皮膚炎とアレルギーに関係はあるのでしょうか? また、今できるアレルギー対策を教えていただきたいです。

アトピー性皮膚炎のように皮膚が荒れた状態になっていると、皮膚のバリア機能が傷害されているため、アレルギー物質が体内に入りやすくなり、その結果アレルギーがおきやすくなると考えられています。まずはアトピー性皮膚炎の治療をしっかり行うことが重要です。

Q15食物アレルギーについての質問です。原因の食品を食べられるようになる、または程度を軽くするような治療法は無いのでしょうか。どのあたりまで研究は進んでいるのでしょうか。

食物アレルギーの治療としては、原因の食物を極少量を摂取するだけで強いアレルギー症状が出るようであれば、除去が必要になります。しかし、少量であれば症状がでないのであれば、症状が誘発されず食べられる範囲は食べ続けておくと、徐々に摂取可能量を増やすことが可能な場合があります。安全に食べれる量を確認する方法としては経口負荷試験などが行われます。

Q16増えてしまったIgEを減らす方法はないのか。子どものアレルギー体質を脱却させたいのですが

アレルゲン暴露を減らすとIgEは徐々に低下します。しかし、アレルゲンへの暴露がなくなってIgEが下がっている場合は、再度暴露されるとIgEが上がってしまいます。 一方、免疫療法でアレルゲン暴露を繰り返すと一時的にIgEは増加するものの、その後、低下することが知られています。アレルギー体質を直す方法としては免疫療法があります。

Q1711ヶ月になる息子がいる母親です。卵を離乳食で食べさせた後、耳をよく掻きます。こちらはアレルギー反応なのでしょうか?

毎回卵を食べる度に耳を掻くのであれば食物アレルギーの可能性はあります。卵が本当にアレルギー反応の原因かどうかは、卵に反応するIgEが出来ているかどうかを検査すれば確認できます。かかりつけの先生に食物アレルギーかどうかご相談ください。

Q18現在、生後3か月半の乳児に対し、プロアクティブ療法にて治療(乳児湿疹)を行っておりますが、ステロイド薬の減らし方について先生によってバラつきがあるように思います。2日に1回に減らしたあと、保湿剤のみにする先生や、3日に1回、1週間に1回と段階的に減らしていく先生もいらっしゃいます。どちらがよいのかアドバイスを頂戴できますと幸いです

プロアクティブ療法とは、ステロイドの塗薬でまずしっかりと皮膚の炎症を抑え、その後、ステロイドを塗る頻度を減らしていき、再燃防止のため定期的にステロイド外用剤を塗る方法です。ステロイドの塗薬を減らしていく方法はいろいろありますが、大切なのは、皮膚の炎症が抑えきっていないのに塗る回数、あるいは塗る量の減らし方が早いと皮膚炎が悪化しないようにすることです。また、アトピー性皮膚炎ではもともと皮膚バリアが弱いため、皮膚の炎症がおきやすいことから、ステロイドを減らしていく上で、保湿剤によるスキンケアを併用しておくことが勧められます。

Q19血液検査でいろいろな項目に反応があるのですが、その食品等を食べても自覚症状がない場合でも、内臓等は炎症が蓄積していっているのでしょうか?

血液検査でいろいろな食べ物に対するIgEが陽性であっても、食べて自覚症状がないのであれば、内臓に炎症が蓄積することはありません。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

Q120代男性 常日頃、鼻づまりの状態がおき、特に暖かい屋内などで症状がひどくなるようです。点鼻薬で対応しているようですが、生まれつき鼻のとおりが狭いなどで、このようになることはありますか? 知人が、耳鼻科で鼻の奥の骨をレーザーで削ってもらって改善したと聞きました。鼻づまりの考えられる原因や治療法などありましたらご教示ください。花粉症が少しあるくらいで、ほかアレルギーは無いようです。

鼻閉の原因としてアレルギー性鼻炎以外には、鼻中隔弯曲症のような鼻の骨の凹凸による影響や、鼻茸のある慢性副鼻腔炎、肥厚性鼻炎など様々あります。慢性副鼻腔炎や肥厚性鼻炎に対しては、薬剤治療が選択されることが多いですが、改善しない場合や鼻中隔弯曲症に対しては、手術治療を勧められることとがあります。まずはかかりつけの耳鼻咽喉科に受診してください。

Q2小学1年生の男の子がいるのですが、慢性的な鼻炎、鼻づまりの状態です。
改善するのにいい食べ物、その食べ物を食べると良い時間帯(朝とか夜)があれば教えて欲しいです。

食べ物については、決定打となる食物は同定されていないのですが、発酵食品などの摂取がアレルギー疾患に良いと報告されています。暴飲暴食を避けたり、脂っこいものの摂取を控えることなども良いと考えられています。

Q320年くらい前に肺炎をこじらせ10日くらい入院してその後5回くらい肺炎に罹ったせいか、痰がからみやすくよく咳き込み、アレルギー性鼻炎も重なり悩むことが多いです。根本的に何か治療法は無いのか?といつも思っています。

痰や咳払いについては、アレルギー性鼻炎によるものか、それともそれ以外の病気と関係があるかを見分ける必要があります。アレルギー性鼻炎に関連しているような兆候としては、時期や場所により鼻の症状とあわせて咳などの症状が出ることが多いです。その場合、アレルギー性鼻炎の薬で改善することが多いですが、症状が持続するのであれば、症状がどのようにでるのかを主治医の先生にお伝えすると良いと思います。

Q4アレルギー性鼻炎の症状を軽くする方法
薬に頼らず少しでも良くなる方法

最も重要なことは、アレルギー鼻炎の原因となる抗原を調べること、そしてそれらから回避することです。規則正しい生活をすることも症状を安定化するうえで重要です。

Q5好酸球性副鼻腔です 詳しく教えてください

好酸球性副鼻腔炎は、鼻茸(鼻ポリープ)が鼻副鼻腔に生じ、鼻閉や嗅覚障害などを引き起こす病気です。気管支喘息を合併することも多く、粘稠な鼻汁や後鼻漏という症状を認めることが多いです。アレルギー性鼻炎とは異なった病気であり、内服や点鼻薬以外にも、手術療法が選択されることがあります。

Q6アレルギー検査をするにしてもアレルゲンの種類が多すぎて調べることができません。主要なアレルギーは陰性。
何か絞れる方法はないでしょうか?
季節性の場合 花粉だとは思うのですが、主要な花粉でない場合(杉 ひのき などは陰性)
まずこれを検査したほうがいい、というものはあるでしょうか?

アレルギー検査は、皮膚テストや採血で調べることができます。採血では多くの項目を調べることができますが、費用もかかるため、代表的な抗原に絞って調べることが多いです。頻度的には、ダニやほこり、カビ(アスペルギルス、カンジダなど)、花粉としてはスギ、ヒノキ、カモガヤやブタクサといったものが代表的です。それ以外にも昆虫に対するアレルギーを示す方もいるので、症状がどのような時期に、どのような場所で認めやすいかを主治医の先生にお伝えいただくと、調べるべき抗原が絞られると思います。

Q7アレルギーの出る人でない人がいるのはなぜですか?

現時点では明確な答えはありませんが、アレルギー体質に影響を与える要素としては、遺伝素因があると考えられています。またスギ花粉症のように、スギ花粉の増加により今まで花粉症などの症状がなかった方が急に発症することもあり、環境因子も重要であると考えられています。

Q8花粉症は1度発症すると毎年発症すると聞いたことがありますが、実際治らないのでしょうか? 花粉症に特性(なりやすい人、なりにくい人など)はありますか?

福井大学で行った疫学研究では、10%前後の方がスギ花粉症の症状がよくなっているという結果があります。どのような方が治りやすいか、ということはまだわかっていませんが、発酵食品をよく摂取している方は、アレルギー疾患になりにくいというデータもあります。

Q9アレルギー性鼻炎の薬は何月から飲み出したらいいですか?

アレルギー性鼻炎を引き起こす原因とその時の症状によりますが、例えばスギ花粉であれば2月中旬くらいからスギ花粉が飛散開始します。飛散する1週間前後か、あるいは症状が少しでも出始めてから内服してください。ダニやハウスダストに対して症状が出る方は、年中症状が出現しますが、症状がひどい時期には内服をしっかり行ってください。

Q10年齢を重ねていくにつれて、アレルギー症状が軽減することは、あるのでしょうか?
近年、耳鼻科処方の抗アレルギー薬を服用すると、喉や鼻腔が乾燥して痛みや傷ができてしまうことが毎年くりかえされております。かかりつけ医で、鼻腔の傷は外用薬を処方され使用しておりますが、外用薬を使用しなくてもよい方法があれば、教えていただきたいです

加齢とともにアレルギー性鼻炎の症状が軽くなることはあります。どのような方が症状が軽くなるかということはわかっていません。アレルギー性鼻炎の内服薬はいくつかの種類がありますが、ヒスタミンH1受容体き拮抗薬の中で、のどの渇きや眠気といった副作用が出現しやすい薬もあります。同じヒスタミンH1受容体拮抗薬でも、そのような副作用が出現しにくい薬もありますので、一度かかりつけの先生とご相談ください。鼻腔の傷については、鼻を強く噛みすぎないことや、加湿を適度に行うことである程度対応は可能です。

Q11スギ花粉治療で注射治療から舌下療法に変更できるのでしょうか?その病院で注射のみの場合、他の病院に移ったほうがよいでしょうか?

スギ花粉症に対する免疫療法ですが、注射治療から舌下免疫療法への変更もできます。舌下免疫用法については、処方に関する講習を受けた医師のみが処方できますので、かかりつけの病院に問い合わせをしてください。最近はたくさんの施設で舌下免疫療法が行えます。

呼吸器内科

Q1アレルギーがたくさんある人もいれば、全くない人もいますが、その一番大きな違いは何ですか?遺伝による体質ですか?それとも生活習慣ですか?

アレルゲン(アレルギー反応を引き起こす原因物質)に反応する体質になるのには遺伝的な要因も関係しますが、出生後の生活環境の影響も大きいと考えられています。

Q2アレルギーは確実に遺伝しますか?

遺伝的な要因も関連しますが、確実に遺伝する遺伝性の病気ではありません。

Q3チャーグストラウス症候群について、詳しく知りたいです

通常は喘息の経過中に血液中の好酸球数が増加し、それに引き続いて血管炎を起こす病気です。皮膚の紫斑、手足のしびれや麻痺、心臓、胃腸、肺など多彩な症状で発病します。治療法が進歩してきていますので、アレルギー専門医にご相談ください。

Q4アレルギーは治るものと治らないものはあるのでしょうか?治らなくても、軽くなるものなのでしょうか?

おとなの喘息はアレルギーを起こすIgE の関与が明らかでない患者さんも半数近くいます。おとなの喘息は治療をして長期間症状が安定していれば、薬による継続的な治療が不要になる場合もありますが、治療を受けて症状がなくなったから治ったと判断してはいけません。おとなの喘息は治る(病気がなくなる)ことはまれだと思っていただく方が良いと思います。

Q5遺伝的要因が強いのでしょうか。

おとなの喘息に関しては遺伝的な要因もあると思いますが、生活環境、職業などの後天的な要因も発症に関係しています。

Q6アレルギー剤を症状が落ち着いている時も長年にわたり継続的に服用していますが、このまま飲み続けても大丈夫ですか?副作用など心配ないですか?

アレルギー剤と言われているものが何なのかにもよります。鼻水をとめるような抗ヒスタミン薬のことを言われているのであれば、眠気を催すものは車の運転に注意が必要です。妊娠中や授乳中の場合には主治医によくご相談ください。ステロイドを含む飲み薬のことをアレルギー剤と思われているとすると、長期使用に伴う副作用はありますが、自己判断で急に止めることは危険です。主治医とよく相談してください。

Q71歳の子どもですが 犬アレルギーです。大きくなれば改善しますか?

小児科の先生とよくご相談いただければと思いますが、アレルギー反応によっておきる症状は軽快することもあると思います。
(小児科医より)
犬アレルギーは治る子もいますが、どの子が治るかを予測することはできません。
犬アレルギーがある場合には、犬を飼わないようにすることをお勧めします。既に飼っているなどの場合は、犬との接触を避ける、清掃をしっかりする必要があります。犬をまだ飼っていないのであれば、犬を飼っても良いかかかりつけの先生と相談しましょう。

Q8慢性気管支炎で悩んでいます。
なにか良い治療方はないでしょうか?
このまま薬を飲みつづけなければならないのでしょうか?
今はツムラ麦門冬湯エキス細粒3g(毎食後)
フスタゾール糠衣錠10㎎(毎食後)
アゼラスチン塩酸塩錠1㎎2錠(就寝前)
モンテルカスト錠10㎎1錠(就寝前)
お教えください。

慢性気管支炎という病名が果たして正しいのか疑問です。1年間のうち3か月以上、咳や痰を自覚する状態が2年以上続けば慢性気管支炎という病名が使われますが、呼吸器専門医が慢性気管支炎という病気と診断することはまれです。あえてこの病名を使うとすればタバコを吸っているか、過去に十分吸った方が、タバコが主な原因であるCOPDという病気(昔は慢性気管支炎や肺気腫といわれた病気)が疑われるけれど、肺機能検査でCOPD の診断基準を満たさない場合につける病名です。処方を受けている薬は咳を止める目的で使われている薬が多いように思われます。おそらく慢性の咳(あまり痰を伴わない咳)のため治療を受けられているような印象です。主治医の先生と相談して、どのような病気で治療を受けているのかよく理解してください。胸部X線写真、必要に応じてCT検査、呼吸機能検査、痰の検査などを受けていただく必要があるかもしれません。

Q9アレルギーの種類や患者数に関しまして。 北陸とそれ以外の地域(例、首都圏や東北など、あるいは、諸外国と)を比較した場合、なにか特徴的な差違はありますでしょうか? また、地域ごとに取り組み方などの違いはありますでしょうか?

花粉などは日本国内でも飛散の地域差がありますので、地域によって、感作される率は異なることが予想されます。北陸で特に多いアレルゲンは思いつきませんが、新型コロナウイルスが流行してから、福井県では喘息患者さんが予定外に医療機関を受診してステロイドの点滴や処方を臨時で受けることが他の県よりも多いことが報告されています。受診控えなどによって喘息の治療を中断されている患者さんがいることが危惧されます。普段の吸入薬による治療を自己判断で中止しないようにお願いします。

Q10アレルギーに良いというサプリメントを(通販で購入)飲んでいます。飲んでいるとなんとなく安心するというくらいで、あまり効果は期待していません。サプリメントは薬ではないとは分かっているつもりです、、が、
近しい人からとても効果があるから、とマルチの飲み物とかを勧められます。断り方が難しいです。 アレルギーに良いというサプリメント全般についてご意見を伺いたいです。(断る参考にしたいです)

アレルギーの治療、少なくとも大人の喘息の治療にはサプリメントは必要ありません。

Q11現在、絶えず咳(ヒュー、ヒューは出ない)がでて、夜間には何回も目が覚め熟睡出来ず近くのクリニック受診しました。結果、慢性気管支炎とのことで飲薬を処方されました。このまま薬を飲み続けなければならないのでしょうか?
1年中で10ヵ月は飲んでいます

慢性気管支炎という病名が果たして正しいのか疑問です。1年間のうち3か月以上、咳や痰を自覚する状態が2年以上続けば慢性気管支炎という病名が使われますが、呼吸器専門医が慢性気管支炎という病気と診断することはまれです。あえてこの病名を使うとすればタバコを吸っているか、過去に十分吸った方が、タバコが主な原因であるCOPDという病気(昔は慢性気管支炎や肺気腫といわれた病気)が疑われるけれど、肺機能検査でCOPD の診断基準を満たさない場合につける病名です。まずどのような病気で治療を受けているのか、主治医の先生とよくご相談され理解されることが大事です。

Q12先程のお話では、ぜんそく患者に、解熱剤は禁忌とのことですが、熱が出た場合の対処方法を教えてください

からだを冷やしてください(クーリング)。解熱鎮痛薬に過敏な喘息患者さんでは市販薬であっても安全でないものが多いので、主治医の先生によく相談してください。

皮膚科

Q1子供の頃から乾燥肌気味で肌の保湿機能が低い場合、外から補填しなければ肌の改善は難しいのでしょうか?
皮膚本来の保湿防護機能を高める方法はありますでしょうか?

基本的には外から補填しないと保湿機能の改善は難しいです。ただし、アトピー性皮膚炎で皮膚が炎症を起こしていると、さらに皮膚のバリア機能が低下することがわかっています。このため、しっかり治療して皮膚を良い状態にしておくことが、保湿防護機能の改善につながります。睡眠不足などを避けて規則正しい生活をし、外的な刺激を避けることも重要です。

Q2生後すぐにアトピーになり、1歳になった今も皮膚科に通院しています。アトピーの場合アレルギーも発症しやすいですか?対策として今からなにかできることはありますか?

アトピーで皮膚が荒れたままにしておくと、荒れた防御機能の低い部位から皮膚についた食べ物が感作されやすくなり、食物アレルギーや他のアレルギーを生じるリスクが高くなると言われています。やはり、しっかり治療しておくことが重要です。

Q3目の痒みや赤みのアレルギー症状が出てるが、何のアレルギーか検査をしたほうがいいでしょうか?

まぶたなどの皮膚が痒いのであれば皮膚科、眼の結膜(粘膜)が痒いのであれば眼科で相談ください。

Q4ストレスとアレルギー、皮膚のトラブルとは、関係あるのでしょうか?又、免疫が過剰に働いて、アレルギーや皮膚炎を起こす事も有るのでしょうか? アレルギーを引き起こしやすい食べ物、食べない方がいい食べ物は何ですか? 長年、ステロイドの飲み薬や、塗り薬を使用すると、危険は有りますか?

ストレスがあるとついつい皮膚を掻いてしまったり、痒みを感じやすくなることがあり、掻くとアトピー性皮膚炎が悪化します。食べ物で悪化することは一部の小児を除いて通常ありませんが、食べると必ず悪化するものについては避けたいただくのがよいかと思います。ステロイドの内服は副作用がありますが、外用については通常全身的な副作用はありません。外用部位に皮膚萎縮、毛細血管拡張、にきび、感染症が悪化することはありますので、医師の指導下で使用すべきです。

Q5びまん性脱毛症の治療法を教えていただきたいです。

急性期にはステロイドの全身投与、慢性期には紫外線治療が行われますが、びまん性の方は難治です。

Q6アトピーは乾燥させるか、オイルなど塗るのがよいかどちらがよいか

乾燥ではなく、保湿が大事です。しかし、アトピーで炎症のあるところには、オイルや保湿剤でかえって悪化することもあり、医師の指示にしたがってください。

Q7アトピーの子供の治療について質問します。今まで、ステロイドを塗ってましたが、最近落ち着いてきたのでコレクチム軟膏にかえました。
また悪化して酷い時は、同じ場所に併用して塗れますか?

コレクチム軟膏とステロイド外用剤の併用や再度の切り替えは可能です。

Q8頭皮にできた湿疹がなかなか完治しません。皮膚科で出してもらったアンテベートクリームを毎日塗っていますが、一旦良くなってもまた悪化します。シャンプーはどんなものを使用したらいいですか?アドバイスお願いいたします。

通常のシャンプー(しみたりしないもの)でよいと思います。ステロイドが含まれたシャンプーも薬として処方できますので、主治医の先生に相談されてはいかがでしょうか。

Q9歯肉扁平苔癬と診断されました。アレルギーの一種ではないかという情報があり、原因を調べる方法は?

口腔内の扁平苔癬は歯科金属のアレルギーのことがあります。金属パッチテストが可能な病院があり、原因の金属を調べることが可能です。

Q1010代頃、良くじんましんが出て、その後身体が着かれた時等に出たりしてます。このまま、じんましんとかゆみをがまんしながら付き合って行くしかないのかどうか。以前はいろんな薬を飲んだが完治することはなくかゆみの緩和だけの治療なのかどうか

蕁麻疹は、抗ヒスタミン(アレルギー)薬を医師の指示どおりきちんと継続し、出ない状態を長く維持することで、治癒を早めることができます。放置しておくと長引く傾向があります。

Q11今、乳製品と卵などのアレルギーをもっている中学生の娘がスキンケアのことで悩んでます。

食物アレルギーの有無に関わらず、皮膚に湿疹ができるようなら、しっかり治療しておくことが大事です。

Q12風などにあたると顔がすぐ赤くなり、あれたりします。これもアレルギーの症状でしょうか?何か対策できることはあるのでしょうか?

アレルギーではなく、風で皮膚が乾燥して赤くなったり、荒れるのではないでしょうか? 外に出る前に保湿剤を外用したり、顔をマスクなどで覆っておきましょう。

Q13顔面に長期ステロイドを使用し、赤みがでた場合は、どのような対処をすればよろしいのでしょうか。

皮膚の炎症で赤い場合もありますが、ステロイドによるものであれば中止し、ステロイド以外の外用薬で対応することになります。