アレルギーに関する公開講座

アレルギーに関する公開講座

【アンケート集計結果はこちら】

※アンケートでいただきました質問の回答を追加しました。

Q&A

全体

Q副作用と副反応の違いは何でしょうか?

病気の治療に使う薬の主な作用を主作用といいます。主作用とは異なる別の作用や体に良くない作用のことを副作用といいます。
ワクチンの場合は、感染症を防ぐ主作用とは別に、注射部位がはれたり、まれにアナフィラキシーをおこしたりといった体に良くない作用が起きることかあります。これを医薬品による副作用と分けて、ワクチンの場合には副反応という用語を使います。

食物アレルギー

Q1離乳食を始める際に気を付けることはありますか?

離乳食の開始を遅らせることが食物アレルギーの予防になるエビデンスはありませんので、一般的な開始時期、生後5~6カ月より開始していきましょう。また、衛生面からしっかり加熱したもの。最初は耳かき1さじくらいから、徐々に増量してください。厚生労働省から授乳・離乳の支援ガイドが出ており、母子手帳にも、その内容が反映されて載っているので、参考にしてください。

Q2本校に、ごまアレルギーのお子さんがおります。ごま油の除去は必要でしょうか?

ごまアレルギーの方はゴマのたんぱく成分に反応するため、タンパク質の含有量が少ないごま油の除去は、一般に不要です。しかし、微量のゴマのタンパク質でも反応する重症の患者では、除去が必要な場合があります。精製度が低いごま油を大量に摂取する場合には注意が必要です。

Q3今まで平気で食べていたけど、調べたらたくさんのアレルギーが見つかった場合、除去はどの程度必要でしょうか?

血液検査などでの特異的IgE陽性だけでは、食物アレルギーの診断はできません。これまで症状を起こさずに食べていた食品であれば除去は不要です。まだ食べたことがない食品であれば、食物経口負荷試験などを行いアレルギー症状を起こすかどうか確認する必要があります。

Q4高校生で、小麦アレルギーで運動を伴うと発症しますが、今後、成人になって緩和されることはありますでしょうか?

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、運動量が増える小学校高学年以降に発症することが多く、運動負荷量が多くなる時期は症状誘発のリスクが高いと考えられます。成人して激しい運動をする機会が減ると、症状誘発のリスクは減ると考えられますが、食物依存性運動誘発アナフィラキシー自体は、完全に治癒することは難しいと考えられます。

Q5運動誘発型かどうかを確認することはできるのでしょうか。

特定の食物が原因であるのか、食物経口負荷試験を行い調べます。運動が原因であるのか、運動負荷試験を行い調べます。そのうえで、特定の食品を食べて運動を行う負荷試験を行って、特定の食品と運動が加わった時だけ症状が誘発される”食物依存性運動誘発アナフィラキシー”かを診断します。

Q6アレルギーを発症した場合治りますか。

乳児期発症の食物アレルギーは治りやすい傾向にありますが、学童期以降に発症した場合や、甲殻類やピーナッツ、木の実など原因食品によっては、治りにくい場合があります。

Q7地域にアレルギーの専門医がほとんどいない状況です。病院選びのコツを教えてください。

日本アレルギー学会のホームページから、アレルギー専門医を検索できます。(https://www.jsaweb.jp/modules/specialist/index.php?content_id=6)
アナフィラキシーや喘息発作時など緊急時の対応をしてもらえる病院かどうかを確認しておくことが重要です。食物アレルギーの場合は、食物負荷試験をしてもらえるかどうか、エピペンの処方が可能かどうか、アレルギーの学校生活管理指導表を作成してもらえるかを確認されると良いでしょう。
かかりつけ医に相談し、必要に応じて専門医に紹介していただくのが良いでしょう。

Q8そばアレルギーでエピペンを持っている児童がいますが、学校で預かる必要がありますか?

学校でアナフィラキシーを起こす可能性がある場合には、学校で預かることも考慮した方が良いでしょう。学校給食でソバやソバを含む食品が提供される可能性が全くない、ソバ打ち体験などソバ粉を吸い込む危険が全くない場合には、必ずしもエピペンを学校で預かる必要はないでしょう。

Q9カニやえびのアレルギーがある場合で、さばなどの魚がえびやカニをえさとして食べている、または、えびやかにの生息する地域でとれた海藻であるなどの表記のある商品について、どの程度注意が必要でしょうか?

餌として食べたエビやカニは魚の消化管で消化されることから、魚の身を食べてもアレルギー症状を起こすことはないでしょう。
エビやカニそのものが海藻にどの程度混入しているかによります。混入していても、海藻からきちんと取り除けば、問題なく食べれるでしょう。

Q100こども園で努めています。園児が喘息症状を起こした時は、どのような対処をしたらいいですか?喘息薬は持参していません。

安静にし、座らせ上体を起こして、楽に息ができる姿勢にしてください。咳込みや呼吸苦がひどくなければ、水分を取らせて、痰を出しやすくしてあげると、発作が治まる場合があります。言葉を一語一語区切るようにしか話せない、顔色が悪い、体を横にすると呼吸が苦しそうな場合は、大発作の可能性がありますので、すぐに医療機関を受診させて下さい。

Q11子供(3歳)が毎日吸入・内服をしていますが、就学までに治る可能性はありますか?

就学までになおるかどうかは、感染により発作が起きている喘息なのか、アレルギー体質の有無、喘息の重症度などにより異なります。感染が発作の原因となっている場合、風邪をひきにくくなる年齢になると良くなる事が多いです。発作を起こす回数が多い重症の喘息は、治りにくく、成人まで持ちこすことが多くなります。喘息発作がない状態を維持することが重要です。

Q121歳の子どもに顔など湿疹が出ています。ステロイドをできるだけ使いたくないと思ってしまいますがステロイドを使ってでも症状をよくした方がいいでしょうか。

湿疹のある乳幼児では、荒れた皮膚から食物やダニなどの抗原が入り込み、アレルギーの感作(特異的IgE陽性となり、症状を起こす準備状態となること)が進みます。つまり湿疹があるお子さんは食物アレルギーや喘息などのリスクが上がるため、湿疹を良くすることは、とても重要です。
湿疹は軽いものであれば保湿剤で、皮膚の乾燥状態を改善すれば良くなります。しかし、皮膚が赤くなったり、皮膚の表面が凸凹して盛り上がったりしている場合には、皮膚に強い炎症が起きている証拠です。皮膚の炎症を抑えるには、炎症の程度に応じた強さのステロイドの塗り薬を使う必要があります。炎症がおさまれば、ステロイドの塗り薬を段階的に弱いものに変えていき、塗る間隔をあけていきます。早く皮膚の炎症を抑えてあげることが重要です。

Q13ピーナッツアレルギーの治療法は、日本では現在どこまで進んでいるのでしょうか?

ピーナッツアレルギーは治りにくいため、患者が多い欧米では、経口免疫療法が試みられています。2021年2月現在、米国では、ピーナッツタンパク質を一定量含む、経口免疫療法用の製剤が、米国食品医薬品局により承認されています。本邦では、まだこの製剤は認可されていません。一部のアレルギー専門施設では、経口免疫療法が行われていますが、本邦ではピーナッツを含む食品を摂取する機会が欧米ほど多くないことから、あまりすすんでいないのが現状です。

Q14生後1歳8か月からステロイド吸入薬を服用しています。現在1年が経ち継続することで風邪の悪化からくる発作を防ぐことが出来ております。親としては脱薬の方向になればいいなと感じております。完治までは難しいとは思いますが脱薬しても健康状態が良好に保つことは可能でしょうか?

小児の気管支喘息の長期管理では3か月毎に発作のコントロール状態を評価し、治療を強化するか、弱めるかを判断します。過去の発作歴から発作が起きやすい季節は減量を避けるなどします。発作がない状態が維持できるなら、段階的に治療薬を減らしていきます。喘息のコントロール状態が良好となる必要最小限の治療を維持することになります。喘息が軽症の場合は、長期管理薬が不要になる場合もあります。

Q15(NEW)子どもが卵の負荷試験の結果、卵の白味を5グラム程度まで食べれるとわかりました。自宅でも週に3回程度食べるように言われましたが、卵の白味だけだと嫌がって食べてくれません。白味以外のもので、何をどれだけ食べさせたら白味5グラムと同量を食べた事になりますか?

5g程度まで食べれるのであれば、卵白5gには蛋白質が0.6g含まれていることから、食品表示で0.6gより少ない蛋白質を含む、卵の加熱がしっかりされた加工品を利用することになります。たとえば、市販のクッキー2枚やロールパン2個、ちくわ2本やハム2枚程度は食べれる計算になります。 プリンは加熱が不十分なため、製造方法により食べれるかが異なります。 負荷試験で確認された安全に食べれる量を超えて、摂取させることが可能かどうかは、お医者さんとよく相談してください。。

アレルギー性鼻炎

Q1PM2.5のアレルギーがあります。PM2.5 アレルギーの予防方法と完治の目安を教えていただけますか。

PM2.5のアレルギーとのことです。鼻には除塵機能という、外からのほこりなどをからめとる役割があります。5マイクロメートル以上の大きさのものは鼻に沈着しますが、PM2.5 の様にそれ以下の大きさのものは肺まで到達します。ご相談の症状が鼻なのか、肺なのかによって原因を考える必要があります。PM2.5とは主に煙に含まれるようなガス状大気汚染物質です。黄砂は中国大陸の砂漠の砂が風にのってくるもので、PM2.5よりもっと大きなものですが、やはり化学物質が付着しており、症状を起こします。どちらも大気中に含まれることから、基本は吸い込まないようにマスクをしたり、飛来情報があれば外出を控えるということになります。特に春には黄砂が飛来し、その時期に鼻症状が出現することが多い時期です。黄砂は春霞といって春の季語でしたが、今では別の意味合いもあります。

Q2花粉症を発症しなければ検査することはほとんどないと思いますが、このレベル(数値)を超えると発症するという限界数値はあるのでしょうか。

発症をとらえるマーカーの研究は大変重要ですが、まだそのような指標は見出されていません。

Q3花粉症の舌下治療を希望した際に、アレルギー症状が出ていない時期に始めるのがよいと指導されたことがあるのですが、どのようなタイミングで始めるとよいのでしょうか。

スギ花粉症の舌下免疫療法は、花粉飛散のない時期に開始することが決められています。そのため、6月から12月までの期間に開始することとなります。

Q4花粉症は自然に治ることがほとんど無いという事ですが、年齢とともに症状が変化することはありますか?(例えば30代までは鼻水がひどく、40代からは口中が乾燥する)また、花粉以外にもPM2.5などの大気汚染も症状にかなり影響しますか?

年齢とともに症状が軽くなることはあります。お問い合わせの、鼻汁中心から口内の乾燥への移行はあまり聞きません。口の中の症状としては、口の中がかゆいということが多いようです。鼻が詰まって口で呼吸することがあれば、口が乾燥するということもあるかもしれません。

Q5花粉症の服薬について教えてください。「花粉症の薬は症状が出る前、花粉飛散開始頃(前)から飲み始めるのが効果的」と聞きますが、どうなのでしょうか。薬の耐性ができてしまって効きにくくなるなどありますか?また、個人的に私は春より夏秋の方がつらいので、今からだと秋の終わりまで飲むことになると思うのですが、そんなに長期間飲んでも大丈夫なのでしょうか?

花粉飛散の始まる前2週間から内服をすることを初期療法といって推奨していた時期がありましたが、今は、症状が出始めてから飲めばよいとされています。
アレルギー性鼻炎の薬剤で体制ができるということはありませんが、原因物質が多いと症状も強くなり、いつもの薬で効かないということもあります。その際には使用薬をその期間だけ変更することをお勧めします。アレルギーは体質の病気なので、長期間内服することが多く、副反応などが出ないように製造されています。
スギ、ダニの舌下免疫療法をすることでそのシーズンの内服量を減らすことも検討してはどうかと思います。

Q6大人になってくだものアレルギーになることはありますか。

草花の花粉症になっていると食べ物で口の中にアレルギーが出現する、口腔アレルギーというものがあります。これはなかなか直すことはできませんが、摂取を避ける、または過熱して摂取する、抗ヒスタミン薬を事前に内服して摂取する、などの工夫があります。

Q7花粉症は遺伝するのでしょうか

両親がアレルギー性鼻炎だと、お子さんもその体質であることは多いです。

Q8自宅において、ダニを吸い込まないようにするためには、市販で購入できるサージカルマスクを自宅の中で着用することで予防できますでしょうか??

ふとんやじゅうたんなどヒトの生活する場所にダニがいることが多いので、掃除機で吸い取ることも有効です。その他には空気清浄機を使用することも有効です。究極は鼻の中にダニの成分が付着しないことが大切なので、マスクも有効だと思います。睡眠の際にもマスクを検討してください。ただし、記載した内容をまんべんなく行うことよって全体的に原因物質を減らしていくことが大切です。

Q9粘膜の腫れと鼻茸の違いはなんでしょうか。鼻茸はがん化しないのでしょうか。

粘膜の腫れが長引くと、鼻茸という良性のポリープが出てくることがあります。それは、アレルギー性鼻炎の炎症とは違った原因で起こり、慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿で起こるものです。子の鼻茸は良性のもので、がん化しないものです。

Q10舌下療法の服薬はいつするのでしょうか?朝服薬して学校で様子を見てほしいといわれたことがあります。

舌下免疫療法の毎日の服用は、朝に行うように指導することが多いです。時に副反応としてアナフィラキシーを起こすことがあるため、服用後に大人や他の人がいる状況が望ましいためです。ですが、服用の初回は医療機関で行っており、その際に副反応が起きないかを確認しています。喘息やアトピーの調子が悪い時には副反応が出ることがありますので、その時には舌下の服用自体を旧約するように指導しています。

Q11100年前まではアレルギーがなかったのに年々増え続けているのは何故ですか?

原因物質の量が多くなったこともありますが、大気中の物質、食生活がアレルギーを引き起こしやすくなっていることもあるようです。

Q12本公演では対症療法の話がメインでしたが、予防については具体的に教えて欲しいです。

まずは、花粉症であれば吸い込まないようにすることが一番です。花粉症のある人はシーズンに外出する際にはマスクをしますが、花粉症のない人はマスクを忘れがちです。小学校になると花粉症が急増するのは、登下校などの戸外活動が増えることで花粉を吸入する機会が増えるためと考えています。花粉症のない人こそシーズン中のマスクを心がけてほしいです。

Q13舌下免疫療法をしている生徒で、主治医より帰宅後の服用をすすめられている場合と朝の服用をすすめられている場合があります。朝の服用後の自転車登校で気をつけることはありますか?

舌下免疫の服用後2時間以上は激しい運動を控えるように言われています。それは副反応を予防する観点からです。心拍が上がって汗が出るような運動を避けましょうと説明しています。ラジオ体操や登下校の際の歩行や自転車はこういった観点からは問題は少ないと思います。

気管支喘息

Q1アレルギーの薬を5年以上、毎日飲んでいます。飲み続けることによる体への影響はどんなことが考えられますか?

長期内服によって、肝機能障害や腎機能障害などの臓器障害を生じる可能性はありますが、頻度としてはとても低いので、多くの方は長期内服での副作用は心配いらないと思われます。

Q2気管支喘息は呼吸器内科でもみてもらえるのでようか。

呼吸器内科はもちろん、一般内科、お子さんの場合は小児科でも診てもらえます。治療を続けることが大事なので、通院しやすい医療機関を選ぶのがいいと思います。

Q3ぜんそくでパルスオキシメーターでの値はどこまでが許容でしょうか?保護者迎えなどのめやすとして。

お子さんの場合、パルスオキシメーターの値が95%以下となった場合には、医療機関を受診していただいたほうがいいと思います。パルスオキシメーターの値が良くても、喘鳴が続く、呼吸困難感がある場合には、ご家族に連絡し医療機関を受診するようお伝えください。

Q42家でネブライザー吸入をしております。ステロイド剤と気管支拡張剤どちらを先に吸入する方が効果的ですか?

どちらが先でも構いません。ネブライザー吸入は時間がかかるので、2剤同時に使用することも可能です。

Q5喘息の発作が出ない期間がどれくらい続けば直ったと言えるのでしょうか?

喘息という病気は、体質によるものなので、完治することはありません。しかし、年齢や生活環境の変化から、症状が落ち着くことはあります。無症状の期間が数年続いたとしても、治ったとは言い難く、風邪などの刺激で数年後にいきなり発作を起こすこともあります。

Q6病院選びのコツを教えてください。

喘息治療は続けることが一番大切です。頻度の高い病気なので、専門医でなくても、一般内科・小児科などで治療を受けることができます。通院しやすい医療機関をご検討ください。治療を開始してもコントロールが悪い場合には、かかりつけ医から専門医へ紹介していただくのがいいと思います。

アトピー性皮膚炎

Q1アトピー性皮膚炎の治療で注射を病院ですすめられました。料金について教えてください。

デュピクセントは薬価改定があり2020年4月から20%減額され1本83.152円から66.356円になりました。三割負担の方で自己負担額が最初の月が6万円、維持期では4万円程度となっています。

Q2アトピー性皮膚炎の治療で①入院(医学管理的な)、②定期的な注射を打つデュピクセント、③複数の外用薬を塗るの3つより選択するよう言われました。どういう基準で選んで良いのか悩んでいます。

患者様の年齢やこれまでの治療内容、経過、現在の症状、費用面など複合的に考慮し、治療法を検討していきます。多くの症例では適切な外用治療を行うと症状のコントロールが得られます。外来では塗り方が不十分な場合は短期間入院いただき外用療法を強化する場合もあります。症状が強く、これまで外用療法をしっかりと行ったにもかかわらず症状が改善しない、改善してもすぐに増悪する場合はデュピクセントの適応も検討されます。免疫抑制剤内服に比較して感染症などの副作用は少なくなります。

Q3アトピー跡の色素沈着は消えますか?

アトピー性皮膚炎による色素沈着は皮膚の炎症が慢性化することにより生じます。外用療法などに治療を行い、皮膚の炎症を抑えることで新規の色素沈着は抑制できます。その状態を維持いただくと数ヶ月単位での時間が必要となりますが、色素沈着は徐々に改善されます。

Q4アトピー性皮膚炎と診断されるのはどのような状態の時ですか?

アトピー性皮膚炎の診断基準は①かゆみがあること、②慢性、反復性の皮疹の経過(湿疹の持続時間が乳児期では2ヶ月、それ以上の年齢では6ヶ月である)、③左右対称性、外的刺激部位、肘窩、膝窩など汗の溜まりやすい部位に湿疹が生じやすいなどの特徴的な皮疹の分布、から診断されます。湿疹の程度の強さは診断には関係ありません。また、見た目にはアトピー性皮膚炎とよくにた皮膚症状を呈する疾患が多数ありますのでそれらの病気をしっかりと除外した上で診断します。

Q5何か検査等をして診断されるのでしょうか?

上記しました通り皮膚の所見と経過から診断されます。アトピー素因といわれる気管支喘息、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などを合併していること、血液検査で“TARC“、”IgE”の高値などを参考にすることがあります。症例によっては皮膚生検を行い、病理診断で他の疾患を除外する必要がある場合もあります。

Q6デュプリマブ皮下注射療法は、何歳からできますか?

15歳以上の方が対象となります。重症度の指標であるEASIやIGAが一定の数値以上であることが、使用の条件となります。

Q7頭がかゆくなることが多々あるのですが、これもアトピー性皮膚炎なのでしょうか。

アトピー性皮膚炎においても頭部の痒みを生じることはあります。ただ、尋常性乾癬、接触皮膚炎など他の皮膚の病気でも頭部の痒みは生じますので皮膚科を受診し、診察を受けることが推奨されます。

Q8アレルギー性皮膚炎の人は花粉症などのアレルギーになりやすい傾向があるのでしょうか。

アトピー性皮膚炎の方、またその血縁者はアトピー素因といわれる気管支喘息、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎などを合併していることが多くあります。